STAFF

福井県南条郡南越前町     はこだ歯科医院の院長挨拶

 

院長:箱田 信之

歯科医院はできれば行きたくない場所といわれます。
勇気をふりしぼって来院して下さる患者様にはこだ歯科に行ってよかったと思っていただきたい。
それが私及びスタッフの願いです。


院長略歴

1981年  新潟県立新潟高校 卒業
1987年 日本歯科大学 卒業
1996年 はこだ歯科医院 開業

 

 

intyo.jpg

院長の講習会報告


平成30年5月17日(木)口腔粘膜疾患講習会に行ってきました。

口内炎などは治療によりもとの状態に回復できる場合が多いですが、切除・摘出が必要となってくる病気もあります。頭頚部領域つまり首から上の部分のがんが全体に占める割合は約1%つまりがん患者さんの100人に1人は歯科医院で発見できる可能性があるとのことです。
切除・摘出手術後・小範囲の場合はそれで終了ですが、舌や顎の骨を大きくとった場合は異なります。食事をするという、人前で生活するに足る審美性を回復する必要があります。顎の骨の代替にチタンを用いたり、自身の体の一部から骨、筋肉、皮膚等を移植整形します。しかし最善の医療が行われても患者様の望む状態まで改善するのは難しいのが現状です。がんを除去したことでがんの増殖に対して完治できたといえる状態にありながら、審美的な問題および食べる話すという機能の障害によりもとの生活、仕事に戻ることができないのは悲しいことです。
同じ舌がんであっても早期治療により一部の切除ですむ場合もあります。がん細胞は増殖スピードが以上に早いので数週間の遅れで全切除になるかもしれません。
口の中の異常がある場合は早期に近くの歯科医院に相談していただくこと、歯科医師は異常所見を見逃すことなく診断できるよう研鑽せねばと思いました。

平成30年5月24日(木)口腔粘膜疾患講習会第2回に行ってきました。

悪性腫瘍の写真をスライドで見ました。症状が中等度まで進めば大きく隆起したり、カリフラワー状になったりと異常な状態であることは判別可能ですが、初期の無症状の時点で口内炎や潰瘍とがんの初期段階を鑑別するのは非常にむずかしいと感じました。断言できないけれども、きっと悪性腫瘍ではないだろうと思いながら歯科口腔外科へ紹介する場合がほとんどです。90%以上は経過観察で大丈夫だったでしょう。
がんになる可能性がある病変というものがいくつかあります。その代表格の白板症は全体の数%~10数%ががんになるといわれています。舌や粘膜が白くなりこすってもとれない状態になります。部位と大きさを考慮して切除するか経過観察するかを決めます。
舌の大きな白板症は安心のため切除するか機能を保つため様子を見るかが最もむずかしい場合といえます。講演者の先生の医局では手術後の5年生存率が80.5%とのことですので、治療を前向きに考える姿勢が大切と思いました。

平成30年6月24日「患者のための歯内療法」に行ってきました。

歯内療法とは歯の中の神経が入っている根管を治療する分野です。むし歯が神経まで達しない場合、または神経が病気になっていない場合は、つめるまたはかぶせる治療ですみます。しかし、むし歯によりまたは他の原因で病気になった場合に歯内療法が必要になります。歯の上部に穴をあけて病気になった神経および汚染物質をとりだし根管内をできるだけきれいにして仕上げに空洞を密閉します。歯の根の形は1本ずつ形や長さが異なるので毎回オーダーメイドの緊張が必要です。また奥歯の治療で口の小さい女性の場合は作業環境がきびしく非常い手間のかかる仕事です。時間も回数も必要であり、患者様にも長時間口をあけていただかなければなりません。もう痛みはとれたのにまだ通うのかと疑問に思われる方も多く、説明して納得してもらいます。米国では歯内療法は専門医がする場合が多く奥歯1本の歯内療法で10~15万円とのことです。日本の保険診療の場合は10分の1以下と思いますのでわが国の保険診療で米国専門医と同等の治療を行うことはとてもむずかしいと思います。しかしとり入れることができる部分は学んで保険診療だけど1本15万円に負けていないぞを目指したいです。

平成30年8月2日(木)福井県警察歯科医会の後援会「最近の暴力団情勢」に行ってきました。

事件、事故、災害等で御遺体の損傷が激しい場合に身元確認のために歯の治療の記録や過去に撮影したレントゲン写真を参考にすることがあります。この業務に協力するのが警察歯科医です。ここ数年は自然災害が多発している為、その役割により重要視されています。、暴力団の仕事が移り変わっているとのことです。昭和30年代は覚せい剤、恐喝、とばく等だったものが、バブルの時代の株取引、リゾート開発を経て最近はだますものに変わってきているとのことです。特殊詐欺、違法カジノ、ネットとばく、貧困ビジネス等です。診療報酬費詐欺というのもあるそうです。

 

平成30年9月9日(日)「感染症としての歯周病とその治療を再考する」に行ってきました。

歯科からみた場合、プラークコントロール、喫煙、糖尿病が歯周病の予後を左右する大きな要因である。医科にとっては、歯周病は糖尿病の第6合併症といわれるほど関連性が注目されている。1日にのみ込む唾液の量は1.5ℓといわれ、口腔内を内を清潔に保つことは全身状態にいい影響を与えると考えられる。糖尿病が歯周病を悪化させ、歯周病も糖尿病を悪化させる負の相関関係がある。糖尿病患者および予備軍の方は口腔ケアの重要性を再認識していただきたい。

 

平成30年9月9日(日)「明日から役立つ口腔がんのスクリーニング」

早期の口腔がんは治療成績が80~90%と高いにもかかわらず年間約7400人が死亡する。これは早期に発見されていないことによる。口腔癌のリスク因子として、喫煙、過度の飲酒、入れ歯の金具やとがった歯等の慢性的機械的刺激、炎症、ウィルス感染があげられる。遺伝的要因が30~40%、環境要因が60~70%といわれる。食道がんや口頭がんの既往があれば口腔がんと疑う。症状としては、硬結があること、病変の教会が不明瞭であること、不均一な白斑、紅斑があること、易出血性がある。2週間経っても治らぬ場合は口腔がんを疑う。白板症などの前がん病変の場合は数年後に悪性化する場合もあるので毎年経過を確認する必要がある。

平成30年9月30日(木) 睡眠時無呼吸症候群SASの診断と治療の講演会に行ってきました。

SASには中枢性のCSAと閉塞性のOSAがあり多くが閉塞性とのことです。肥満の方、首が太く短い方、アゴが小さい方などは、もともと気道が狭い構造になっているため、睡眠時に咽頭の筋肉や舌の付け根の筋肉が緩み、さらに気道を狭くするため、空気が通りにくくなり睡眠時無呼吸状態となってしまいます。症状としては、いびき、日中の眠気や倦怠感、不眠、起床時の頭痛などがあり交通事故や産業災害の原因になる場合もあります。睡眠時にCPAPと呼ばれる持続的自動気道陽圧ユニットを装着する治療が一般的とのことですが、医師の指示で歯科医師が作る着脱式マウスピースで改善する場合もあるとのことです。マウスピースは患者様にとって肉体的、経済的に負担が少なく済むので、もっと多くの症例で使用してみる価値があるのではないかと思います。

平成30年10月7日(日)心臓外科医、天野篤先生講演会「いつまでも一途一心 今、医師はどうあるべきか?」に行ってきました。

これまでに8000件以上の手術を行い成功率は98%とのこと、外科医としてのキャリアは36年とのこと、現在は順天堂医院院長であり外科医育成、手術指導、論文作成指導、研究費獲得、医療安全指導にあたっているとのことです。大切なことは外科医としての情熱を失わせないことだそうです。手術が上手な外科医とは左手の使い方がうまく操作している、部分がどこに接しているかを知りつくしていること、結果として出血が少ないこと、手術時間が短いこと、合併症が少ないこと、傷が小さくとも内容が変わらないこと、機能回復が早いこととのことです。外国に臨床留学した帰国後に即戦力になるのは70%、40%は適応力があれば可能ですが40%は通用しないそうです。日本は患者さんの難易度が高く外国であれば手術適応外すれすれの患者さんを手術しているからだそうです。インドには学ぶ点が多いとのことです。一病院で年間7000件もの手術を行い手術レベルも高く経費は日本の20%ほどにおさえており、低所得者は10万円ほどで手術を受けることができることのこと、英語も通じるのでインドで2年間研修すれば、かなりの経験になるとのことです。高校生に4日間の早期医療体験を行っており目線の高い医師を育てたいとのことです。名医とは患者さんの健康状態と寿命を期待通りコントロールできる人とのことです。あきらめない心の分析が大切とのことで、自分の可能性を信じること、目標達成の満足感、尊さを重視すること、実力不足は認めたくなく性格的には粘着気質だそうです。外科医が水準以上になるには、5000例以上必要とのことでほとんどの意思が発展途上とのことです。医療は社会インフラの1つであり医療水準の向上は健康な人にも役立っている。目の前い現れる出来事に常に全力をつくす。高齢者の生きる可能性を勝手に見積もらない。現在、心がけていることは、次の患者さんを待たせないこと、今できることを精一杯行うことだそうです。

 

平成30年10月7日(日) 「SPTを中心に長期メンテナンスを考える」に行ってきました。

歯石除去等の歯周治療後に定期的にメンテナンスを行う人は40~70歳の30年間に失う本数は0.4~3.6本であり平均的な日本人の10.5本と比べて非常に少ない。メンテナンスの目的は、歯周治療後の歯周病の再発や進行を予防または最小限にくい止めること、天然歯あるいは補綴された歯のモニタリングによって、歯の悪化を予防し、減少させること、口腔に引き起こされる他の疾患の発見の可能性を高めることである。歯周病治療後の患者には、3か月おきの来院が歯肉の健康を維持するために最も効果的である。

 

平成30年10月7日(日) 「歯周組織再生療法はどう変わってきたか」にいってきました。

歯周外科手術には数歯分大きくフラップを広げるコンベンショナル型と一歯分の小さなフラップのミニマル型がある。ミニマル型の方が腫脹、皮下溢血斑などの不快症状が小さいコンベンショナルなフラップのなかにミニマル型のコンセプトを取り入れることで、より効率的で侵襲のの少ない術後の不快症状の少ない再生療法が達成される。

平成30年12月2日(日)「知っていますか?口の機能 口腔機能と全身のかかわり」に行ってきました。

子どもは幼少時から教えたり、助けたりすることで正しく食べることが顎、歯、舌の発育にとても大切とのことです。家族が楽しく食事をする環境で育つことがとても大切とのことです。1才代でつよく食事をすることができないとの相談を受けたとのことです。大人の生活リズムに合わせて夜11時すぎまで起きていたという生活習慣を夜8時になるよう指導したとこと元気に食べるようになったとのことです。4才の男児がよだれが多くてよだれかけをはずすことができないとのこと、サ行の発育がタ行になってしまうとの相談も受けたとのことです。舌の力をぬくことができないことが原因と考えられたため、ガラガラうがいと、舌打ちの練習をしてもらったところ、よだれかけがいらなくなり、サ行が発音できるようになったとのことです。食べものを前歯でだけ咬んで奥歯で食べることができないまま成人する場合もあるとのことで、幼少時に正しい集患を身につけるために、子どもとごはんを食べることを大切にして下さいとのことです。